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楠公祭と楠公武者行列

平成19年に行われた楠公武者行列

神社の御鎮座と楠公祭、御神幸のはじまり

 楠公さんで親しまれている湊川神社(みなとがわじんじゃ)には、後醍醐天皇(ごだいごてんのう)の命に応えられて建武中興(けんむのちゅうこう)に大いなる功績を残された楠木正成公(くすのきまさしげこう)(大楠公(だいなんこう))をはじめ、御夫人、お子様正行公(まさつらこう)(小楠公)、弟君の正季卿(まさすえきょう)等御一族十六柱と菊池武吉卿(きくちたけよしきょう)がお祀りされています。

 湊川神社は、明治5年、殉節(じゅんせつ)された5月25日をもって御鎮座となりました。そしてこの日の新暦7月12日が例祭日(れいさいび)(官祭)と定められ、これに対して5月25日には、氏子等が賑々しく執り行う私祭としての楠公祭が行われることになります。そして明治7年には神輿渡御(みこしとぎょ)が行われ、大楠公を大将とする騎馬武者がこれに供奉したのです。これが御神幸楠公武者行列のはじまりです。

戦前の楠公祭と御神幸

 この武者行列は、今から670年以上も昔、建武中興に大いなる功績を残された大楠公が隠岐から御還幸(ごかんこう)の後醍醐天皇を、この神戸の地でお迎えし、京都へ先導された最も晴れやかなお姿を称えて行われてきた行列です。 殊に昭和10年の大楠公殉節600年祭の折には、大楠公を景仰(けいぎょう)する人々によって全国的に神社への崇敬も広がりました。この年5月24日~26日の3日間に行われた楠公祭は、機運が最高点に達したかのように、かつてない盛大且つ殷賑(いんしん)を極めた祭となったのでした。

 この年の楠公武者行列では、それまでの行列の姿を大きく変えたのです。なぜなら、南北朝当時の有職故実(ゆうそくこじつ)に即するよう、専門家による厳密な時代考証が行われたのです。そして、衣裳や武具などが出来るだけ往時そのままに新調整備され、実に巨額にのぼる氏子崇敬者の協賛によって一大行列の行装が整ったのです。

新しい装備の楠公武者行列を評して「延元(えんげん)の昔を髣髴(ほうふつ)せしめる南朝の時代風俗を如実に描き出した絢爛豪華な古典絵巻は、蜿蜒(えんえん)三十余町に亘る総勢三千余名の大行列」となり、「沿道の人出五十万人と称せられ」る中を行進、「おそらく空前絶後の武者絵巻を展開」と、その日の新聞(神戸新聞など)が報じているほどとなりました。それが当時の神社"楠公さん"への崇敬の現実の姿であったといえましょう。

  • 昭和10年の行列

戦後の楠公祭と御神幸

 戦後は、連合軍の占領政策により、神道・神社への弾圧から、当神社への崇敬に及ぼす影響も大きかったようで、戦前のような賑やかな楠公行列の姿を取り戻すことはなかったようです。

 それも昭和40年までは簡略化されつつも毎年行われていたのですが、その後地下鉄工事や道路等公共事業のため中断し、平成14年まで満足に実施されたのは2回だけでした。

  • 昭和47年の行列
  • 昭和50年の行列
  • 昭和60年の行列

 御神幸楠公武者行列の行われない年の楠公祭は、境内に特設舞台を設け、様々な奉納行事を行い、終日多くの参拝者でにぎわいます。又、5月の1ヶ月間を"楠公まつり"とし、第2土曜日の献華祭(けんかさい)から始まり、5月17日の献茶祭(けんちゃさい)、楠木同族会の奉祝大会が行われるなど、5月中は境内が大勢の人々で賑わいます。

楠公武者行列の復活!!

 平成14年は、御鎮座(ごちんざ)130年、墓碑建立(ぼひこんりゅう)310年、社殿復興50年という佳節(かせつ)にあたり、楠公武者行列の再度復興が図られ、氏子崇敬者等の崇敬と熱意とによって、また神戸市民や県下企業等の多大の御理解と御協賛をも戴きながら、実に17年振りに楠公武者行列が復活されました。昭和10年に装具・行粧(ぎょうしょう)等が改められた故実に戻すよう、そのほとんどが国からの文化振興助成によって修理・新調されました。まさに67年振り原義に戻って復活を果たしたと言え、大勢の奉拝者の中を勇壮典雅(ゆうそうてんが)に"お渡り"になった姿が、市民に大きな感動をもって迎えられたようです。

 行列当日は、素晴らしい晴天に恵まれ、沿道からは、行列を見守る人々の大きな拍手や声援がおこり、「やっと神戸の風物詩が戻ってきた」「生きていて良かった」などと、67年振りに行列が戻ってきたことの喜びの声がさかんに聞かれたことでした。

  • 平成14年の行列

大楠公殉節六百七拾年大祭奉祝 楠公武者行列巡行

 平成19年には、大楠公殉節670年を佳節とする記念大祭が、老朽化著しい社殿屋根等修復事業を伴って行われました。氏子崇敬者や企業関係者各位の御協賛を得て、めでたく事業完遂が叶い、5年振り楠公武者行列の渡御も賑々しく執り行われました。

平成25年の楠公武者行列

 平成14年に復活して以来、5年毎に行われてきた行列は、本来平成24年に行う予定でしたが、東日本大震災の影響により、一年延期し、平成25年に巡行されました。
6年ぶりとなった行列は、元町商店街や乙仲通、と神戸の繁華街にまで巡路が拡大され、より多くの方々に感動をもってお迎えされました。

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