祈祷料の納め方

解説!神社マナー➀

神社マナー 2023年3月30日(木曜日)

安産祈願やお宮参り、七五三、厄除…。人生儀礼で神社に正式にお参りをしてお祓いを受ける機会って、数えてみると結構ありますね。そんな時、神社へ納める祈祷料。どうやって納めればいいの?のし袋の種類と書き方は?誰が払うの?慌てないための、基礎知識です。

神社にお納めするお金を初穂料・玉串料といいます

初穂料はつほりょうの由来

初穂とは、実りの秋に、まず初めに神様にお供えする稲穂のことです。日本人はその年に初めて収穫された稲穂や穀物、野菜や魚などの「初もの」をお供えして、神様に感謝を表してきました。時代が変わって、神様に祈りを捧げるためにお供えするものがお金に変わってきました。それを「初穂料」といいます。

玉串料の由来

サカキの枝に麻緒(麻で作った紐)や紙垂(白い和紙を階段状に折ったもの)を付けたものを玉串といいます。神事などで神前に正式にお参りをする時に使われます。初穂と同じく、玉串をお供えできない代わりとしてお金が納められるようになりました。

のし袋の選び方

のし袋は水引が紅白のものを選ぼう

のし袋には色々なタイプのものがあります。大きく分けて、水引の色が紅白、白黒、黄白です。神社へのお供えには一般的に紅白のものを選びます。

結び目の種類は?

蝶結び・花結び

引っ張るとほどけて簡単に結び直せる、ということから、お宮参りや七五三など何度あっても喜ばしいお祝い事やお礼に使います。

結び切り・あわじ結び

一度結ぶとほどけません。引っ張ると更に強く結ばれる結び方であることから、結婚や退院祝いなど一度きりであってほしいお祝いごとに使われます。

封筒タイプ?折り紙タイプ?どうすればいい?

水引の種類だけでなく、封筒タイプや折り紙タイプ(広げると一枚の大きな和紙)がついている豪華なものがあり、それぞれ中身(金額)の目安があります。中身と外側がそぐわないのもおかしいですので、1万円程度までは封筒タイプ、数万円は折り紙タイプが適当です。

・封筒ののし袋

白い封筒にのしのデザインが印刷されたものです。1万円程度まではこちらを使うのがよいでしょう。

・折り紙ののし袋

2~3万円ならこちら。金額が大きくなるにしたがって、水引飾りや紙質の豪華なものを選ぶとよいでしょう。

斜めに折られているこちらは関西風

・まとめ

絶対に上記でなければならないことはありませんが、1つコレ!と提案するなら、祈祷の初穂料をお納めするには、「蝶結びの封筒ののし袋」が無難です。

のし袋の書き方

毛筆でないとダメ?

のし袋といえば毛筆。でも毛筆は書きなれていないし、せっかくの機会ですので、筆ペンで書けると格調高くかっこいいですね。不安な方は、鉛筆で薄く線を引いてから書くのもありです。 いざという時に筆ペンが家にない!という方や、やっぱり筆ペンは苦手!ということでしたら、神様へ奉納する心を込めて丁寧にしたためることが本義ですから、普通のペンでも構いません。

ペンで書く時の注意点

うまく書くために大切なのは、「太さ」です。書きたい文字の大きさに合うペン先を選ぶとよいです。

写真の通り、家にありそうな、太字の油性マジック、中字サインペン、普通のボールペンで書いてみました。太すぎても、細すぎてもアンバランスですね。ボールペンは書類作成用ですので、避けたほうが無難です。 のし袋は和紙風の洋紙で出来ていることが多く、多少滲みやすいので、気を付けて焦らず丁寧に書き進めましょう。

表書きの書き方

水引の上部には玉串料、もしくは初穂料と書きます。下部に名前を書きます。姓だけでも結構ですし、フルネームを書いていただいても結構です。お宮参りや七五三の場合、このフルネームには考え方捉え方が神社や神職によって色々あります。

・赤ちゃんの名前を書く:誕生した赤ちゃん本人が神様に挨拶をし、お詣りをする、という考え方。

・ご家族の代表者名か苗字を書く:家族として新しく一家に迎えた赤ちゃんを神様に紹介し挨拶をする。7歳までは神様からの預かりものという考えも。

どちらも間違いではありません。

数字の書き方

のし袋の裏には、金額を書きます。「一万円」と書いても間違いではありませんが、古くからの漢字を使うのもいいですね。

一(壱) 二(弐) 三(参) 四(肆) 五(伍) 十(拾) 千(仟) 万(萬) 円(圓)

5、000円→伍仟圓 10,000円→壱萬圓 100、000円→壱拾萬圓

「也」は「これ以上、端数はありません」という意味です。

ご祈祷料はいくら?

「御志納」「お志し」って?

神社のホームページ、ウェブサイトを見てみると、初穂料、玉串料について「御志納」「お志し」と書いてある場合が多いですね。電話で問い合わせても、「おこころざしです。」・・・。「一体いくらお包みすればいいのかはっきり教えて下さい!」という気持ちになりますよね。

「御志納」「お心ざし」とは、本来、神様に対して、「感謝の気持ち」としておいくらでも構わないのでお納めするお金、ということです。 しかしながら、感謝の気持ちさえあれば1円でもいいのか?と言うと、申し訳ないですがそういう訳にもいかず、「○円以上であれば、お気持ちとしていくら包んでいただいても構いません」という意味にお受け取りいただければ幸いです。

明確な金額をご提示するのは心苦しいのですが、お宮参りの初穂料は湊川神社では「1万円以上の御志納」と記させて頂いており、つまり、多くの方は1万円です。

また、特別神楽祈祷の場合、「三万円以上の御志納」と記させて頂いており、つまり、多くの方は3万円です。

御祈祷料は誰が払う?

お宮参りなら、産着は母方、初穂料は父方が用意する、とか、七五三の着物は女の子なら母方が、男の子なら父方が用意するとか、時代や地域によって慣習はバラバラです。

ご家庭や地域によっての色々な考え方に、神社としては踏み込んでおりません。お宮参りでは、記念撮影やお祝い会食など他に出費する場面もあります。遠方から参列されるご家族がある場合もあります。ご負担が偏らないように、ご家族ご両家でよく相談して準備すると安心です。

参拝当日の受付でよく見受けられる場面が「仲良し喧嘩」です。ご両家同士で「私が払う」、「いいえ私が払う」揉めて、神社へお納めされる直前ののし袋を、ご家族の別の方が無理やり取り上げ(好意です)、ご自身の財布から裸のお金を投げるようにお出しになるのをお見受けすることたまにございます。

ご家族同士が大切に思われていて微笑ましいですが、万事スマートに物事が進むと気持ちいいですね。

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