二十四節気と七十二候

暦の話②

2023年4月7日(金曜日)

日本では、1年を24の季節に等分した「二十四節気」、その二十四をさらに3つづつ細かく分けたものを「七十二候」と言う季節の表し方があります。ユネスコの無形文化遺産にも登録された二十四節気、花鳥風月で表される七十二候。古来からこの二つを使って、四季の変化を知り自然と共に暮らしてきました。

二十四節気

昼が一番長い「夏至」、昼が一番短い「冬至」、昼夜の長さが同じになる「春分」「秋分」、これらを合わせて「二至二分」といます。そして、「二至二分」の間にあるのが、それぞれ、立春・立夏・立秋・立冬の「四立」です。

こうして、太陽と地球の位置関係から1年を二十四等分したものを「二十四節気」といいます。

二十四節気は、古代の中国北方で天体観測して計算された暦法なので、緯度や経度が違う日本の気候と、少しずれがありますが、季節を知るためにとても重宝されてきました。

二十四節季は、平成28年(2016)にユネスコの無形文化遺産に登録されました。

七十二候

二十四節気の一つ一つをさらに3つに分けたものを「七十二候」といいます。 約5日の短い期間を花鳥風月の言葉で表しています。難しい漢字も使われていますが、一言で季節を先取りした天候や動植物の様子「季節の兆し」を知ることができます。

日本の四季を感じよう

二十四節気、七十二候にはどんなものがあるのでしょうか。数字で表されるカレンダーよりも、奥深く、自然の営みを愛おしく感じられる素敵な日本語で表されてもいます。

「二十四節気と七十二候」のお話を綴り、四季の移ろいと日本人の暮らしに目をとめていきたいと思います。

毎日忙しく、季節の変化に気付けずにいると知らず知らずのうちに心が殺伐としてきます。例え、オフィスビルが林立する都会で生活をしていても、数分だけ心の余裕をつくる時間を意識して四季に想いを馳せてみませんか?

すると、古来からの「日本の心」と通じ、穏やかで心豊かな暮らしに目を向けるきっかけになるかもしれません。

参考:

国立国会図書館web site https://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter1/s1.html 

国立天文台web site https://www.nao.ac.jp/faq/a0305.html

井上象英著「365日暮らしのこよみ」学研プラス 

日本神社暦編纂會編「神社暦」

関連記事

おすすめキーワード